←BACK
Field Report
11/11〜12  手取川サーモンフィッシング釣行記
Photo & Text by Nomura

今年もいよいよ…。
石川県手取川サーモンフィッシング、二日間の遠征です。
今回は昨年のメンバーブラザー忠、ヨッシー、ドン太君、僕の4人に加え、
途中で奈良のフウタ師匠と竹本さん、三重の所さん、兵庫の藤木さんに大阪のヤンさんも合流で総勢9名。

今年の状況はというと、手取川サーモンフィッシング始まって以来の釣果0匹という日もあり、
とにかく不漁が続いている。釣獲情報を見ても1日1人平均1匹以上釣れている日はない…。

またしてもボウズ当たり前の釣行だが、昨年は全員鮭を手にしているだけに
みんな心配はしていないようだ。 だが、これが結果的に過信になるとは…。

午前2時半現地到着。
予報通り天候は雨。
いきなりテンションは下がるが、こればっかりは仕方がない。



一日目
早朝受付後、ポイントへ。

僕らは、ルアー4人、餌釣り4人、フライ1人。
それぞれのポイントへ向かう。

日曜日ということもあって人は多いが、
ちょっとありえない間隔で釣り人が並んでいる…。

これは流しづらいな…。

とりあえず場所が狭いため、朝一はヨッシーと交代で釣ることにした。

早朝6時開始、周りを見てもすぐにヒットする様子はない。
水量は少ないが濁りもさほどなく、見た目は良さそうなのだが…。

1時間程すると餌釣りに当たりが出始めた。少し気を持ち直しキャストを続ける。
雨は降ったり止んだりで天候は少し回復。まだまだこれからだ。

最初に掛けたのはやはり奈良のフウタ師匠。  今回も餌釣りに部があるのか…。
これをなんなくキャッチし、先ず1本目。
しかし、周りも後が続かない。

開始1時間半、ヨッシー、ドン太くん、ヤンさん、僕のルアーに反応はない…。
スプーンの重さを変えたり、カラーチェンジしたり試行錯誤するが、
人が詰まり過ぎて思い通り流せない…。





そして9時半、今度はヤンさんにもヒット!



そして開始2時間が経過…。
少し流し方を変えてみる…。

そして、待望のヒット!

今回もタックルはプロトのサクラ用ロッド7.6ftと8.2ft。
ラインはナイロン10lb/リーダー30lb、
ロッドに合わした少しライトなセッティング。
無理は出来ない…。

数分のやり取りの末、まずまずサイズのオスをキャッチ。

食いしぶる中、スプーンをがっちり食わした…。
口からは18gのスプーンのアイしか見えない。




悪戦苦闘の中、
何とか昼食までに4人がサケを釣ることができた。

そして、午後。

予報では、翌日の天気は大荒れ…。
なんとしても今日釣っておかなければ…
もしかしたら明日は中止になるかもしれない。

午後が勝負だ。
そして、午後1時すぎ。
雨はまだ降り続いているが、
次の時合いが来た…。

昼飯も食わずに7時間根性で竿を振り続けた
ブラザー忠に
遂にヒット!
しかもいいサイズ。

なんとか10分程でランディング。
尾股長78cm,5kgのオスだ。


そして、午後2時。

天気も少し回復、雲の隙間から太陽が顔を出す。
チャンスだ!

少し上流側に立ち位置を変え、流し続けていた
僕に本日2回目のヒット!

しかも、いいサイズ!
上へ行ったり、下へ行ったり、物凄いヘッドシェイクと
ローリング、なんだかおかしい…。

ようやく足下まで寄せてきて…確認。
ガッチリルアーを食わえている。

玉網を準備し、すくいにかかったその瞬間…。
ポロっ・・・・・

玉入れ寸前で痛恨のバラし…。
掛かりが浅かったのか…




アタリがが出始めた時間帯、気を取り直してすぐにキャストを繰り返す。

そして数分後、すぐにヒット!
今度もガッチリ口に掛かっているが、
小ぶりなサイズですぐに上がってきた。

どうやら、ルアーの重さと流し方がはまってきたようだ。

サケといえば、川に上ってくるとうじゃうじゃいて、
誰でもバンバン釣れそうなイメージ。
僕も最初はそう思っていた…。

しかし、実際やってみると意外に釣れない…。
というか、真剣に狙えば狙うほど釣るのが難しい魚だ。

最初にサーモン釣りに行ってから、今年で6年。
昨年頃からようやく釣り方が分かり始めた。
最初の頃はスレ掛かりが多く、
口に食わせることがほとんど出来なかった。

サケはご存知の通り、4年程海を回遊した後、
子孫を残すため、生まれた川にまた帰ってくる。

サケが川に遡上してくるのは、産卵直前の秋、
川のサケは産卵をすぐ控えた個体で、
餌をほとんど獲らないため、ルアーを追わない。

ここが根本的にサクラマスやサツキマスと違う所…。

サクラマスやサツキマスも川に遡上してくると餌を獲らない。
というのが、昔の通説だったが、近年そうではないことも分かっている。

僕も当初からそうは思わなかった。
春に遡上してくるサクラマス、サツキマス。(季節は少し違うが…)
秋の産卵時期まで川で半年間過ごす間、
サツキマスの腹の中にはアユがいっぱい入っていて、
川でまだ成長しているのではないかと思う…。

話が逸れたが、
サケはそれらの遡上魚と違って、川では食い気が全くない。
じゃあ、どうして釣れるのかというと、それは威嚇攻撃。
スポーニング時期のバスと一緒で、産卵床に来る敵に向かって
手のない魚たちは口を使って攻撃をする。

昨年、たまたま水が澄んでいる時に釣りが出来、
サイトで狙ってみたが、ルアーに反応する射程距離が極めて短い。

ルアーを全く追わないこともないが、サクラマス、サツキマスのように
長い距離、ルアーを追尾する事がないのである。

じゃあ、目の前でずっとルアーを見せて
怒らし続ければ口を使うのでは…?

まさにその通りだが、それがそう簡単に出来ないのである。

バスだと止水なので長い時間、目の前でルアーを見せ続けられる。
よく見るスポーニング時期のサイトフィッシングがそう。

サケの場合、川の流れがあるためルアーを止めることが出来ないし、
バスのように水底にステイしているルアーを食ってこない。
魚との距離もバスのように接近戦が出来ないし、
川の流れの中で、目で見ることは難しい。(水質にもよるが…)

立ち込んで上流からルアーを流しながら止めておくことも
一つの手かもしれないが、出来ない場所がほとんど…。
(フライはそのようにしているが…)

結局、常に泳いでいるサケの目の前をルアーが通る
僅かな時間が勝負となる。

ある程度(数秒)長くステイする休息場を見定め、
流れの早さと水深にあったベストなルアー(重さ)を選ぶ。
アップクロスでキャスト、流して沈めた後、
フラフラと漂うようにサケの目の前にスプーンを転がしていく。
沈みすぎても、浮きすぎても駄目。

これをイメージでやる。

口で言うと簡単そうだが、これが非常に難しいのである。

話は釣りに戻って、
その後ブラザー忠がもう一匹追加し、初日を終える。

初日の釣果はというと、
餌釣りはやはり強く、奈良のフウタ師匠と竹本さん、三重の所さん、ブラザー忠で計8本。
ルアーは僕が2本、ヤンさん1本、9人で合計11本の釣果。
この日の釣獲情報によると93人で42匹。
今年の釣果では比較的釣れている日だが、それでも単純に割っても一人平均0.45匹。
厳しい状況には変わりない…。

明日に期待を込めて川を後にし、ホテルに向かうことにした。


ここからが遠征のもう一つの楽しみ。
ホテルでの食事、お風呂、反省会(飲み会)などなかなか寝ることにならない…。


翌日の準備もいつになく真剣…。



ホテルの食事はかなり豪勢。 ビールで乾杯!
こんな料理を食べることなんて年に一回しかありません。


・・・で、夜の部スタート。



明けて、二日目

早朝、4時起床。
外を見て唖然…。
雨、強風、雷がピッカピカ!



その後、霰が降り始め
暴風!+豪雨!

結局、全員一致でお昼前に上がることにした。

現地に到着すると風は少し弱まり、
なんとか中止にはならず、6時釣り開始。

でも、遠くの方では依然ピカピカしている。
かなり怖い…。

雨脚が強まってきた頃、僕は竿をおくことにした。
やはりは雷は危ない。




退散!


最後はあっけない終わりでどうしようも無かったが、
超悪天候の中、それでもみんなでミラクルを信じて、
頑張って投げ倒した…。

結局、2日目は全員ボウズに終わった。(全体でも1匹


最後に雨の止んだ一瞬の隙をついて、いつもの看板前でパチリ!

その数秒後、また豪雨!
ウエーダー履いたまま、みんな車に逃げ込む!



今回も釣果の方は厳しかったが、
これも遠征の宿命…。
でも、道中、夜、全てが楽しい遠征だった…。

それから、
フウタ師匠と竹本さん、所さん、藤木さん
ホテルの世話などいろいろと有難う御座いました。
竹本さんの手作りラーメンもとても美味しかったです。
ありがとう!

ブラザー忠、ヨッシー、ドン太君
車係、準備いろいろありがとう!

それから忙しい中、年に一度の遠征が行けたこと、
とても専務に感謝している。 ありがとう!



〜PS〜

初日、人の竿でヨッシーが密かに釣ったアユカケ。
今年もいた…。



<<<BACK

HOME

Copyright (C) 2005 Y・STYLE All right reserved